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| 自分のことであり、自分で自分を生きようとしているのではあるが、それが何で、何のために、いったいどういうわけでそうなるのか、自分でもまったくわからない、ということなのである。そんなところが自分でも苦しいし、底無しに自分がわからなくなるし、思い悩むのである。 そうした心境といったものが、夢の中で単純で短いシンプルな物語りとして現れる。どこからと言えば、心の奥底からである。心の背景となっている何もない生地の中から、ふわふわヒラヒラと浮き上がってくるのである。 それは何かを暗示していて、そしてそれを象徴したものなのである。心の中で蓄積されてきたものが、入り乱れて、掻き回され、その中でむりやり一つのつながりとして、夢というイメージの世界にあぶり出されてきたのである。 しかしそれは必要なことで、というのは、必要だったからこそ夢に現れたのであるが、それは自分自身の心境とか、何かの心の動きを夢物語りとして表現しているのである。例えば別の感覚でもって、音でも、触覚でも、あるいは言葉や、その概念としての文字で表現されてもよかったのである。 |
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