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3、ホロスコープ。



それは、ホロスコープ(万華鏡)の世界に例えることが出来る。それは、筒を少し揺らすだけで、無限に多様な姿の花の世界を見ることが出来る。その中で繰り広げられる花の形や、枝分かれしてゆく、それらの全体のすがたといったものは、たしかに無限の変化を感じさせるものである。

だがよく見ると、そこに現れる花を構成する最少単位、カケラの数と色は常に同一で、この同一であり続ける構成要素によって、ホロスコープの世界は成り立っているのである。そしてその模様のパターンにも、左右対称という首尾一貫した規則性が見られるのである。

この無限に見えるホロスコープの中の世界は、六角形という、四角でも八角形でもない、六角形という筒の中で繰り広げられる光の反射と、カガミの中の世界なのである。そうした、全体構造を持つシステムの世界なのである。

ということは、無限に変化する花の世界というのが、この六角形というカガミの中の世界でのみ可能なのだ、ということである。そうした、制約され、条件づけられ、方向づけられた、そしてまた、あらかじめ定められた世界だということである。


戻る。             続く。

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