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4、標識。



ある民族をその民族たらしめている、その精神の象徴、印象、そしてそれが目指すところの標識のようなものを感じてしまうのである。そうしたことがまさに、この紅白の色の組み合わせが持つ、印象の世界なのである。

だからまた、それは境界線なのである。日本列島に生きる者にとってのケジメやオキテ、イマシメを表示しているのであって、その精神が及ぶ範囲、領域、限界線を定め、そしてそれを示している標識なのである。だからそれは、この現実を生きる者にとっては限りなく神聖なものであり、犯すべからずのもの、そしてまた、けっして立ち入ってはならない世界なのである。

だからまた、そうした象徴としての「紅白」を、人間自体が身に着けてはならないのであり、そしてまた、それをコトバや文字で説明したりしてはならないのである。そもそも、コトバや理屈で説明出来るものではないのである。だから、文字が表示される場合、工事現場などではたいてい、黄と黒、または白で標識が作成されるのである。


戻る。             続く。

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