index < 日誌 < 2018 < 18-21「自己分裂」 |
自分の中で、見知らぬ何かが闇のなかから浮かんできて、それが闇から分離して区別され、境界を持つにいたった輪郭線。それがシルエットとなって現れてカタチとなる。 それは闇とは別のものだ。線とそのカタチが、それを闇から分離させたのである。それは自分にとって他者であるとともに、自分そのものでもある。 自己の輪郭の、その背景としては、無色の灰色がわかりやすい。なぜなら、色を含まず目に優しいのである。ということは、そこに映し出されるカタチというのが、灰色の背景のなかで「白」という純粋で、他に何も含まない印象として映しだされる。それは純粋で、かつ透明で永遠なのである。 それが気になるのは、それが何かを暗示し象徴するもののように思えてくるからであって、それはで自分の記憶の世界を見ているのである。現実の世界から色と光の明暗が消えて、象徴化された記憶の世界を何かの衝動として映し出そうとしている。 境界とともに輪郭が現れ、面が映し出されカタチが見える。神々が地上に降りてきたのである。現実の人間の手の届くものとして。限りある時間と空間に制約される現実のものとして。 |
index < 日誌 < 2018 <18-21「自己分裂」