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拡散光とは、和紙とかスポンジのような、広がりながら散らばってゆく光の映り方を指すのあるが、女の肌は同じ拡散光であるが、それとはかなり異なっている。 もっと緩やかで、なめらかで、かといって鋭さといったものがまったくなく、肌全体の表面のキメが細かく、そして、脂肪質の肌が、光の反射を吸い込み、あるいは乱反射し透過して、肉体の表面を薄くぼかしているのである。 そうしたことが、何かをさそい精神の内部へといざなうような印象を与えるのである。方向性を失った光と陰が、日常の理性の世界を素通りして、本能的で直感的な何かを象徴し印象するものとして、迫ってきて、そして精神の内部で映し出される。導かれ、いざなわれる。 何かの忘れ物。自分にとっての失ったもの、欠けているもの。あるいは、祈りやあこがれとして。 |
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