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1、異質。



「古代ギリシャ精神は、精神が自然の活動と本質的に関係するように制約される、というところにある。制約というのはギリシャの自然環境のことである。ここにギリシャ精神の根本的な特徴があると言える。従ってまた、ギリシャの自由は他からの刺激を必要とし、その刺激を自発的に変化させ、再生産して行くというかたちをとる」
(ヘーゲル歴史哲学、上p31)


「制約される」というのは、そうしてのみ、あるいはそうせざるを得ず、それしかなく、それ以外の生活の仕方がなく、言い換えると、それ以外の生存の方法が無かった、ということである。

それというのは、精神がギリシャの自然の中で、自然の見える表面を透過して直接、自然とかかわり合う関係、単に表面的・形式的にかかわるということではなくて、本質的にかかわらざるを得なかったということである。それまで続いてた関係とは別の関わり方を持つにいたるということである。そうせざるを得なかったということである。 

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