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だから永遠なのであって、さめた、冷ややかな、理知的な色なのである。 感情的でも情緒的でもなく、何かを指向していて、そしてそれを求めて自分を律しているような、そんな理知的な色なのである。 あるいは、何か本能的な衝動みたいなものがあって、それが呼び起こされ、目覚めることをひそかに待ち続けているようにも見える。沈んだ海の底から浮かび上がってくる、あるいは、遠くの空のかなたから舞い降りてくる。そしてそれが、見えもするし。聞こえてもするように思えてくるのである。どこかしら、そうした気配みたいなものを感じてしまうのである。 そうした何かを呼び起こし、問いかけ、ささやきかけてくるような、そんな色である。それと意識されないまま導かれ、さそわれ、吸い込まれてゆくような、そんな「色」である。それは自分ではどうにもならず、もともと自分の中にあった何かが、それへと誘われ、めざめ、反応しているのである。初めからそのようにセットされていたかのように。 |
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