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やはり水色(みずいろ)だ。青でも黄でも赤でもない。そんな水色がずっと好きだった。はてしなく、限りなく、あおぎ見るような、遠くの見はてぬ世界へといざなうような、そんな「色」。限りなく純粋で、すき透っていて、はてしない永遠の世界へと導くようなそんな色だ。 それでいてどこか冷ややかで覚めていて、もはや誰からも相手にされなくてもよい、無視されてもかまわない、そんなことは自分にとってもはやどうでも良いことで、一人ででも生きて行く、自分は自分の道を進んでゆく、そんな覚めた、そして少し冷たいような、そんな感じのする色だ。 僕はこの水色が好きだった。むかしからずっとそうだった。どこか遠くをあおぎ見るようで、それでいて、いつまでも、どこでも、どんなときにでも、ずっと自分は自分であり続けるような、そんな色に思えたのだ。 |
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