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僕は何かを待ち続けていたのだ。待つ以外になく、他(ほか)にどうしようもなく、どうにかなるというワケでもなく、ただ待ち続けるしかなかったのである。 何を待っているのかと問われても、知りようもなく、自分でもそれが、何なのかわからないまま、どうしようもなく、どうにもならず、どうしたらよいのかもわからず、だからまた、ただ待ち続けるしかなかったのである。 ワケも理由もわからないまま、あるいは、もともとそんなものは無いのかも知れない。自分でもどうにもならず、どうにかなるというものでもなく、どうしたらよいのかもわからず、知りようもなく、だからまた、待つしかなかったのである。 しかしまた、だからこそ、じっとしていられず、いたたまれず、そのままで居つづけるということがとっても苦しく、耐えられなかったのである。なんでもよい、何かせずにはいられなかったのである。 なんでもよい。何かせずには居られなかったのである。めまいがするし、神経がおかしくなって指先が震えてくるし、息が詰まって息苦しく、見えるものの何もかもが暗く、生彩を欠いた灰色に見えてくるのである。 うつ向き、内に向かって閉じたまま際限なく沈んでゆく。だからまた、反対に、本当の自分の居場所を求めて、明るさや、あおぎ見る陽光を求めてさ迷い続けるのである。何かを求めて・・・。 |