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しかし社会のシステムは、しょっちゅう更新されたり変革されることによって、そのシステムが保存され、維持され、継続してゆくのである。内実なき形式だけでは、いずれ衰退し没落して消えてゆく。そしてまた、初めから同じことが繰り返されるだけならば、なんの前進も進歩も変化もなく、衰退と没落が目に見えている。 本当の変化がないから何から何まですべてがわずらわしく、うっとうしく、まやかしの作り事のように思えてくる。自分の理由というのが、いかにもしらじらしく、わざとらしい、ヤラセと思いこみと偽善だけの世界のように思えてくるのである。どこまで行っても自分が見えない。自分がだれなのか知りようがないのである。 変化があるように見えながら実際には何もない。同じことの繰り返しの世界を生きている。人間が生きている理由といったものがそれで満足され、納得されるのである。 だからその理由といったものが問われることもなく、悩んだり苦しんだりすることのないとっても幸せな世界である。変化も前進も知ることもない、化石化した理想の社会を生きている。今の日本がそうである。しかしこれは人間の本性に反している。 |
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