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1、抽象。



人間が、人間としての独自の認識方法、例えば、色や模様のパターンの認識と記憶、あるいは、もののカタチの幾何学的・数学的理解などといったことは、外の現実世界に対する人間の、客観的で一般化された抽象的な認識なしには不可能である。

そしてこの「抽象」自体が、また、人間という種の間で共有されていることを意味している。このような共有なしには、それは抽象とは言えないし、お互いに理解されることも認識されることもないからである。また、抽象されることなくして、それが人間の感覚として共有されることもない。

なぜなら、個人同士の関係で見ると、人間は誰もがみんな、個別的で特殊な存在だからである。従って、抽象されることによって、それが個々別々の個人にも理解できるものとして認識され、共有されるからである。そして、これを「抽象化」と言っているのである。

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