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しろいろ(白色)は、ある意味で普遍的な色である。すべての色を、その本来の色のままで包み込んで、そして溶かして、同化している。すべての光の色を、まんべんなく混ぜ合わせた色なのである。あるいは、色そのものが消失した「明るさ」だけの世界である。 色というのが、そのままの色で、まわりに溶け込んでゆくのである。昇って華となって同化して消えてゆく。だから、しろ色というのは、普遍的というか、無差別というか、どんな色に対しても公平で、その本来の色のままで活かしきるのである。 内から外へ出て、昇って行って、広がって、なじんで同化する。そして、いつのまにか白いろと同じ色になっている。そんな、どんな色にも共通する普遍的な色が、白いろである。このシロ色の空気とともに春が訪れる。春は白いろなのである。 |
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