| index＜ 日誌 ＜ l見えないもの ＜ 「見えないもの」p8- |
| しかしまた、そうだとすれば、それは人間にとっての絶対的強制力なのであって、暗黙のオキテなのである。そして要するに、そうしたことが、自分の感覚や無意識の世界で嫌が上にも感じられ、そしてまた、支配しているということなのである。感受性や情緒といったものが、自分でも気づかず知らぬ間に、いつの間にかそうなっている、ということなのである。 無視もできず、避けることも、逃げることも許されない絶対的な強制力として、自分を拘束し引っ張ってゆき、押しやり、むりやり引きずり込んで行くのである。まるで、自分の意志とはかかわりのない所で、自分をむりやり逆らうことのできない、未知で得体の知れない強制力として自分を拘束し続けてゆくのである。 まるで、運命や宿命、あるいはまた、何かのサダメのように。そうしたことが、嫌がうえにも感じられ、見えてもくるし、気配としても意識されて来るのである。 |
index ＜ 日誌 ＜ l見えないもの ＜ 「見えないもの」p8-