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こうしたことは、自然界では気体と液体に見られるが、一般的には、ほとんど見られない。それはたいてい、それを見る側の都合、人間の目の水晶体(レンズ)に原因がある。この水晶体は、一方に焦点を合わせると、他方はどうしても焦点が合わず、ぼやけてしまうからである。 だから、「ぼやける」というのは、それを見る側の意志と主観に従う。それは、主観的でコントロール可能な現象である。自分の都合と目的、気まぐれと思い込みに合わせて、見たいものだけが見えてくる。自分でも気づかないままそうしているのである。いつの間にかそうなってしまっているのである。 人間は自分にとって、必要なものだけを感じ取ろうとし、また感じもするし、そうでないものについては感じようともしないし、またそれに気づくこともないのである。それはまた、気づいてはならないことなのである。 そしてまた気づいたとしても、知らなかったこと、知ってると都合の悪い事として忘れるのである。そうするしかないし、そうしてのみ自分が成り立つことが出来るのである。社会という人間関係の中で自分を保ち守って行くことが出来るのである。 |
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