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だからここでもまた、内面的なのである。それは何かの錯覚であり誤解なのである。意識というのが、ひきこもって肉体からさ迷いだして、自分自身の目の中の水晶体が作り出した仮空の世界の中で夢を見ている。 ぼやけて、なにもかもが区別のつかなくなった曖昧でケジメのない世界で、意識だけがわけもなくさ迷いだして移ろいながら漂っている。いつまでたっても、どこを向いても焦点が合わないままなのである。 これは現実を遮断し、閉じた自意識の中で自分自身の世界を見ている。だからいつまでたってもあいまいで、ぼやけたままなのである。そしてそれはまた、いま生きている現実とは異なる別の世界を見ているのである。 それはいまだ外の現実を知らず、自意識というのが他者というのを知らず、気づくこともなく、自分自身というのをハッキリと自覚できずにいるのである。確かめようがないのである。確かめることが出来ずにいるのである。 |
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