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これが、人間が生きている現実の世界なのであり、人間が生きているその時代と文化、そしてその場所を意味しているのである。 これが、人間にとっての歴史であり、地理的・文化的条件であり、自然環境なのであって、そしてそこから人間的感覚、人間的情緒といったものが生みだされる、そうした現実の場所となっているのである。 それは、それ以外のところではあり得ないのである。なぜなら、それが人間にとっての現実の世界だからである。同一の現実というのは、現実の世界には無いのである。それは、人間にとっての、抽象化された考え方の世界に過ぎないからである。 ということはまた、それはそれ自体で、すでに何かに規定され、前提されていて、条件付けられているのである。なぜなら、そうでないと、それが人間に意識されることがないからである。あるいは少なくとも、それが人間にとって観念化されるということがないからである。しかしまた、これこそがまさしく人間が現れる場所なのである。 従って、この時点ですでに、そこに生きる人間の気質や情緒の、傾向と特質、およびその方向といったものが、あらかじめ定められ条件付けられ、特定されているのである。そして、それは同時にまた、そこに生きる人間にとっての、信仰や社会システムの特徴や個性ともなっているのである。 |
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