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限りなく不明瞭で、得体の知れない自意識というのが意識されてくる。そして、目の前の自分が生きている現実というのは、実は、本当は、偽りのニセモノの世界ではないだろうか。まやかしと押し付け、でっち上げと妄想の世界ではないだろうか。そう思えてくるのである。 たしかにそうだ。そうであるとしか言いようがない。すなわち、現実を見ている私自身の感覚そのもが、偽りとデッチ上げによって、むりやり慣らされ、順応し、習性と化し、そしてそうやって事前に調整されているのである。 したがって、それに気づかなければならない。本人が気づかないところで、そのように仕組まれているのである。すなわち、これが「社会」なのである。人間が住む現実の世界、人間が存在する、存在し得る現実の条件なのである。 この現実の中で、人間の感じ方、生き方、考え方といったものが、すでにあらかじめ制限され、秩序付けられているのである。そうして始めて、この社会の中で生きることが許されるのである。 |
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