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そうして意味で、風景とは象徴の世界であると言える。それは、人間の頭の中で作り出された観念の世界である。人間は、それしか知らず、知りようもなく、また、それ以外のかかわり方というのを持たないのである。だからまた、それが人間にとってのすべてなのである。 このような意味では、それは妄想であり、非現実であり、個人的な閉じた迷信の世界なのであるが、しかしまた、そうした主観と思い込みが、人間社会という現実のなかで、行き交いっ交流しながら客観的な事実となり、歴史となり、そして、いまある目の前の現実という世界を作りだしているのである。 社会にとって受け入れられないのは消えて行き、交流し活動し合う過程のなかで残り続けてきたものが、いまの現実の世界のすがたを作り出しているのである。 |
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