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2、変異。


もちろん、適応できずに滅ぶ場合もあるが、「滅ぶ」という場合、それは自分のなかに、もともとそうした可能性といったもの、そうした潜在的な変異の下地がなかったからである。もともと、そのように出来ていなかったということである。

言い換えると、いくら自分のなかをほじくり返しても、変異の素になり得るようなものを発見できず、発掘もできず、だからまた、そこから何かを再生したり、生成したり、創造したりするといったことが出来ないのである。しかしまた、その変異の素になるのは自分のなかにしかないのである。自分こそが変異の主体だからである。

そしてこの主体そのものに、それが欠けているのである。もともと、何もないところからは、何も生成され得ないのである。たとえ未知で異質で、得体の知れないものであっても、それが潜在的な可能性といったもので、それがないところに、新たな異質な変異と再生は不可能なのである。

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