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4、客観的。


また、そうやって自分を客観的に見ているのであって、普遍的存在としての自己をも意識し得るのである。意識せざるを得ないのである。また、それを求め目指す、そうした意識の指向性において「歴史」を見ているのである。

あるいは、そうして始めて歴史というのが、人間に意識されて来るのである。たとえそれが無意識であってもそうなのである。このような自己の指向性なしに、自分にとっての歴史というのは存在せず、また、それが意識されることもないのである。

そしてこれが歴史なのであって、歴史の始まりなのである。従ってまた、何らかの言い伝え、伝承や物語、神話などがあっても、それ自体は、歴史という時間から切り離された世界であって、また、何かしらの情緒的な気分や、戒めに過ぎないものなのである。それ自体が歴史とは言えないものなのである。

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