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女の肌が、その見た目や肌ざわりや、そのニオイや空気の質が優しい感じがする? ホントにそうなのだろうか? そう思えてくるのは実は、それを見ている私自身の願望が、そう思わせているのに過ぎないのではないだろうか。女というのが、そうであって欲しいという願いが、そう思わせているのではないだろうか。 自分自身の肉体のカタチが、それを探し求めているのである。自分とは異質なもの、別のもの、自分にないもの、欠けているものを、それに求めているのである。言い換えれば、すなわち、自分自身の確かな証明をそれに求めているのである。 自分に無いものを通して自分に欠けているものを見ている。そして、それが持つ自分にとっての意味といったものを探し求めている。自分とはまったく異質な者を通して、それを見ているのである。 自分に無いものを通して自分に欠けているものを見ている。そしてそれが持つ自分にとっての意味といったものを見い出している。それが感じられるし、迫ってもくるし、そしてまた、いやが上にも思い知らされる。 それは、自分が自分であることの理由を確かめようとしているのである。かつて自分の中にあったはずなのに、どうしても見つけることのできなかった忘れ物、失われたもの、抜け落ちているものを、そこに探し求めているのである。 |
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