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5、傾向。


人間は、自分にとって都合の良いようにしか現実を理解しないのである。そのように出来ているのである。現実を生きて行くためには、それがもっとも必要なことなのである。むしろ、たいていそれだけなのである。

そしてそうしたことが人間にとって常に求められているのである。これが、人間が世の中で生きて行くための定められた方法なのである。求められ、必要とされる生き方なのである。そうした「囲いの中」の世界を生きているのである。

たしかにそのように見えてもくるし、感じられ、また、思えてもくいる。それはまた、そのように思わなければならないものなのである。それが自分にとっても、また、社会全体にとっても「常識」なのであり、必要なことなのであり、そしてまた、それが求められる女性像なのである。

そうでなければならず、そうであるはずで、それ以外であってはならない、というものなのである。そうしたことが人間の感じ方や意識を、無意識に支配していて、そしてそれを働かし機能させているのである。あるいはまた、そうしたことのための「感じ方」として機能しているのである。

これは傾向であり、癖(くせ)でもあって、そしてまた、人間が生きて行く上での方向性なのである。それ以外の生き方というのが許されず、出来ないように出来ているのである。

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