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なにもかもが自分の思い通りになる。自分が相手になっていたり、人間が物になってしまったり、また、自分と他人との間の確かな区別もない。なぜなら、それらはすべて、自分の空想の世界だからである。 真に自分を否定するもの、自分に対立するものはどこにもない。夢の中の世界とはこういうことである。そこはもともと自分しか存在しない世界なのである。 だからまた、そうした世界、閉じて自己内完結した循環型の世界にあっては、なにも変わらず、変わり得ず、そしてまた、本当の意味での自分というのが存在し得ず、存在してもならず、存続もできず、自分というのが存在しないというのが、こうした世界の成立条件であり、必須の前提になっているのである。 |