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3、不在。

そうした意味では、こうした世界は夢の中だけに限られない。むしろ、夢も現実も空想も同じ延長線上にある世界と言える。すなわち、自分以外の他者というのが、存在しない世界という意味でそうなのである。

もちろん、他者の不在は同時に自己の不在を伴う。自分をつかみきれていないから、他人が見えないですむのである。または、他者との交流がないから、自分というのが見えないのである。自己完結とは、そうした自己あるいは他者というのが不在で不必要な世界なのである。

それはどういうことかというと、自己と他者が区別されない世界、いまだ分離もされず、意識も自覚もされない世界、その必要も条件もない世界という意味で、そうなのである。ではいったい、この区別はどこからくのだろうか?

戻る。                  続く。


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