index< 日誌 < d無意識 <  18-397「外の世界」P4-


 
2、空想。
自分の意識や自覚をまったく無視して、感覚が感覚だけで勝手に妄想をくり返している。感覚が、意識から意識されないところで、意識とは別のところで、感覚のみで、他のすべての意識を切り離して、感覚だけで空想をくり返している。

空想は、それだけを見れば思考の活動である。しかしそれは、日中の覚めた現実世界から見ると仮空の実体のない世界である。また、夢の世界や無意識の世界から、それをながめて見ると、それ自体が空想というよりも思考の活動なのである。

思考自体が仮定と連想から始まっているのである。思考が意識から離れて一人歩きしているのである。意識以前の感覚だけで対象のない空想の世界をさ迷いながら、思考を呼び起こしているのである。

これは意識がその対象を見失った世界、意識が意識を認識出来ずにいる世界なのである。そしてまた同時に、それは現実についても言えることなのである。そうした意味では、現実世界もまた、夢の世界と同じなのである。



戻る。                       続く。

 

index < 日誌 index< 日誌 < d無意識 <  18-397「外の世界」P4-