index < 日誌 < 2018 < 感じ方。< 18-46「感覚の偽善」


 
8、異質。



心情や意思といったものは、表情やしぐさや行為に現れるから、それを見ると分かるはずだとされるのである。そして、それに合わないと怪しい者とされるのである。

そうしたことは本来、個人のプライバシーに属することのはずなのであるが、周りのだれもがプライバシーの概念がないものだから、プライバシーがわからず、正体不明の人間として、そしてまた、公共の秩序を乱す異質の理由を持つ人間と見なすのである。

みんなとどこか違う人間は、何かウソをついていると見なされるのである。そして実際たしかにそうなのだ。こうした人間は、もともとの既存のシステムと相性が悪いのである。今ある様式の原理とどこかで切断されているのである。いまある社会のルールやマナーとどこか違うのである。


戻る。              続く。

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