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3、客観的な現実



そうした文明の様式。ある時代、ある地域の民族独自の特殊化した文明の様式といったもの。その構成要素、作動条件、行為と秩序の型式。そしてそれが指向する方向性といったもの。

それらはやはり、内的必然性(=原理)から導き出されるものであって、そしてそれが、その「文明の様式」として理解され納得もされてくるのである。地域と時代を超えて導かれ規定され続けている必然性として理解されてくるのである。

地理的・気候的条件、そしてそこに生きる民族の起源と特質。暮らしの成り立ちや生産の様式。さらに近隣諸国との関係・・・等々、それら現実にある客観的な条件から文明というシステムが生成され条件づけられ、方向づけられる。そしてその可能性と限界もまた明らかにされる。それは自己の内的な必然性が導いてきたのである。

だから、自分が生きているこの現実の世界というのは、文明というシステムの現実であり条件なのである。それは客観的な成り立ちの条件として、個々人の預かり知らぬ個人ではどうにもならない客観的な現実なのである。そこからまた、個人という存在もまた社会とのつながりの中で説明され理解もされてくるのである。


戻る。            続く。

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