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2、必要。



つまり、文明によって大事なことと、そうでないこととが大きく異なってくるということである。大事なこと、知らなければならないことというのは、人間が生きている現実の場面よって大きく異なってくる。つまり人間が生きている文明の条件によって大きく異なってくるということである。

見ているもの、見なければならないもの、見えるもの。見えないもの、見る必要のないもの、見てはならないもの。見ていないもの、見えていないもの。見えているはずなのであるが、本人にはそれと気づかないもの。あるいは、なにかが見えているというのに気づいているのであるが、それがはたして何なのかわからない場合もある。

本人には、それが理解も識別もできない場合である。異質で未知のもの、ワケのわからない理解のできないもの、それでいていま現在どうでもよいもの、さしあたりなんの影響も支障もないもの、言い換えると知る必要のないもの。

そうしたことは本人にとって見れば知らないし関係もないことで、どうでもよいことで、だからまたいつまでたっても「知る」ということがないのである。そうやって、いつの間にか忘れられて記憶から無くなって行くのである。


戻る。               続く。

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