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7、意識する。

あるいは、現実そのものは何も変わらないのに、現実とのかかわり方が人間側の都合で変わってゆくのである。そうして人間にとっての現実世界が持つ意味といったものが変化してゆくのである。そのかかわり方の目的や意味といったものが変わり、人間にとっての行為や生活のスタイルといったものが変化してゆくのである。人間と世界とのかかわり方が変化してゆくのである。

自分が生きている行為のあり様といったものが変化するとともに、その見え方、感じ方、思考といったものが、自分でも気づくことなく変化してゆくのである。それは非常に些細で小さい、表面上は気づくことのない変異なのである。

しかしながら、これを非常に長い歴史的な変化のスパン(間隔)で見ると、表面上にも見える大きな変化のカタチを作り出しているのである。自分でも気づくことのなかった小さな変化といったものが、後から振り返ってながめて見ると、それが大きな変化であったように思えてくるのである。

事実、そうしたことを私たち人間は、進化などと言っているのである。また、そうやって自分で自分を意識しているのである。


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