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従ってまた、歴史を見ると、常識や価値観、情緒や気質・気性といったものが、同一の民族、同一の地域でありながら、時代によって全く別のもののように見えてくる場合がある。つまり、同じ素材であっても、その組み合わせや視点によって、それがまったく別のもののように見えてくるのである。 しかしまた、そうしたことが民族や国民といったものであって、個々人の意志とは直接の関係のないところで、社会的な集団としての情緒や感情といったものが成り立っていて、そしてそれが大きく決定的な強制力として個々人を支配しているのである。 もちろん、その方向性や発現のカタチといったものは様々であっても、やはりそれを動かすキッカケや動機となっているのは、自分自身のなかにある情緒の世界なのである。そしてこの情緒が支配する世界が、人間をして絶対的な強制力として、人間を支配し拘束し続けているのである。 |