index< 日誌 < z自意識 < 19-022「新、相性」p5- |
しかし、人間はだれもが強いとは限らず、そうまでして生きたいとは思わないのである。普通は、たいてい誰もがみな、だれか偉い人を求め、それにすがり、それに導かれて、それへと誘われて進んでゆく。 しかし、それはある意味で偽善なのである。もしかすると、偽善そのものなのかも知れない。相手に対してだけでなく自分自身に対しても偽善なのかも知れない 。しかしまた、だからこそ偉い人にすがるのである。助けてもらおうとするのである。あるいは相手を騙して利用しようとするのである。 そうやって、それでも自分は誰からも支配されない自立した人間であると思い込もうとするのである。自分の自意識と主体性を満足させようとするのである。だからまたそれは、まったくの偽善なのである。 しかしまた、相手の偉い人も同じことを考えていて、そして共食いして、お互いが納得して安心するのである。あなたも私も同じ価値観を共有する仲間であると思い込むことができるのである。 |