index< 日誌 < am種 < 19-028「観念の世界B自意識」p6- |
要するに、周りのみんなとどこか違うのである。もしくは違っていなければならない存在なのである。みんなと違う者がいるということが、みんなの中にいる自分という存在の優位性を保証してくれるのである。 それが自分を見つける、最も手っ取り早い方法となっている。自分の居場所と自意識を満足させてくれると共に、その証明となっているのである。そしてこれが自分の自意識、すなわち、アイデンティティーとなっているのである。 自分の立場を正当化してくれるとともに、集団の中での自分の順位と序列を押し上げてくれるのである。そうであるからして、このような集団の中に居る自分とは、あるいはまた、集団の序列の中でしか自分を見つけられない人間は、それはどうしても自分たちと違う者、「自分たちでない者」が必要なのである。 そしてまた、それを作り出さなければならないのである。また、そうしてのみ自分の居場所というのが保証されるのである。さらにまた、こうした人間の弱さといったものが、自由を押し殺して、集団主義・全体主義へと世の中の全体を引っ張ってゆくのである。マスコミや学校、政府の役割がそうなのである。 |