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4、恐ろしさ。


そしてまた、そうすることで自分たちの日常というのが、いつまでも変わることなく続けられるのである。こうしたことは、中世の魔女狩り、20世紀のスターリン・ヒトラー・毛沢東・ポルポトなどによる大量粛清に露骨に見ることができる。そして今も、スターリンや毛沢東は英雄として大衆から崇めたてられている。

大衆は、自分というのを、そのようにしてしか見つけることが出来ないのである。自分の中で自分が見つからない以上、そうするしかないのである。要するに、自分で自分を見つけることが出来ないのである。自分の中で自分が分裂していないのである。

だからまた、他人の中でそれを見つけるしかなく、そしてそれを自分のものと勘違いしているのである。また、そうやって自己の分裂という深刻な底なしの恐ろしさから、自分を解放しているのである。そうやって、自分で自分をのぞき込まなくてもよいようにしているのである。


戻る。                    続く。

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