index< 日誌 < am種 < 19-032「観念の世界F続、排除」P4- |
もちろん、それは多数派にとっての、つまり、フツーで中間の規格化された人間にとっての平和であることは言うまでもない。それ以外の、規格外の者はそうでない、という意味でそうなのである。 また、そうである限り、社会的少数派・弱者は生み出されるし、作り出されなければならないのである。これはシステムの不可欠の条件なのである。それは、この社会にとっての必須で不可欠の存在なのである。 多数派としてのフツーの者がフツーであるためには、フツーでない者がどうしても必要なのである。さげすみ、卑しみ、搾取する対象として、あるいは「見せしめ」としてそうなのである。そうして始めて世の中がくり返され、継続し、そして受け継がれて行くのである。 そうして、自分はそうではないという証明として、弱い立場の少数派を作り出すのであって、作り出さねばならないのであって、従ってまた、これが自分の「信じるもの」、心の拠りどころ、プライドやステータスの根拠になっているのである。すなわち、アイデンティティーとなっているのである。 |