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2、場所。


また、日本というところは空間的に非常に狭く、言葉であからさまにものが言えないのである。相手も自分も逃げる場所そのものがなく、衝突しやすく、だからまた、相手の身のこなしや表情だけで相手を判断せざるを得ないのである。そしてまた、実際、それだけで十分に、いやそれ以上にコミュニケーションが成り立っている。

日本は島国で歴史的にも空間的にも、同じ人間が、その同じ子孫が、同じ場所で、ほとんど同じように互いに生きてきたのである。異民族の流出入というのが歴史上ほとんど無かったのである。言わば、固定したままの、千数百年来の隣人同士の関係なのである。

だからまた、相手が何かを言い出す前に、おおよその察しがつくというか、わかってしまうのである。日本語の「気配り」、「以心伝心」とか「あ・うんの呼吸」がそれを言い表している。


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