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4、自意識。


しかしまた、たいていの場合、この経済活動と人種的もしくは「人間のタイプ」の違いといったものが、強力に結びついている。つまり、差別である。何でもよいから少しでも自分が有利な立場に立とうとするのである。

その理由などどうでもよいのである。人間は利害によって動いている。人種や宗教の違いといったものを、自分の利権や利害と結びつけて利用し悪用するのである。あるいはまた、それと意識しなくても、そうした行動を取るのである。それが正義であり、常識であるかのように思い込むのである。正義も常識も自分の利害から始まっているのである。

そして、それに連動し連結させて、そして序列化して上下の関係を作り出して、自分よりも下位の者として陥れて、そして搾取するのである。それを利用し、だまして、おとしいれるのである。そうした関係を作り出し、そしてそれを集団の中での、自分の居場所にするのである。自分の立場を保全するための手段にするのである。

それが出来るし、またそれが出来る以上、それにしがみつくのである。それだけが自分の取り柄になってゆくのである。自分には、それしかないのである。そうである以上、それへと自分を導き、そしてそれへと自分を引きずり込んでゆくのである。

それが自分の処世術になるとともに、数少ない取り柄になり、そして生きて行く方向になるのである。まるで、それしかないようにである。そうやって自分の世界を作り出し、そしてそれにしがみついて行くのである。


戻る。                    続く。

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