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2、可能性。


こうしたことは、私たち日本人が歴史上はじめて遭遇する出来事なのである。嫌が上にも、自分自身を問い、省(かえり)みざるを得なくなっているのである。押し寄せるグローバル(国際)化といったものが、私たち自身を、外から見ることを余儀なくしているのである。

このような急激な変動は、日本の歴史上かつてなかったことであって、またそうであるにもかかわらず、そしてそれ以上に、それが平和のうちになんら大きな軋轢も衝突もなしに遂行されたのは、極めて特異な現象なのである。戦後の日本社会の急激な変貌がそうなのである。

しかし、そうは言っても、それは大東亜戦争の徹底的な敗北からの連続なのであって、そのように考えると、やはり、それはそれで、実際には非常に大きな亀裂と衝突を引きこ起こした結果なのである。日本の歴史上、これほどの巨大な惨禍は他に例がないのである。

すなわち、敗戦と外国軍・アメリカの占領下にあって、いやが上にも日本人として、自分自身を省みることを迫られたのである。有無を言わせずに強制されたのである。


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