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4、時間。


そして、このような多数決による意思決定・民主主義というのは、非常に怪しいところがあって、たしかに意思決定の時点では正しいことであっても、それを決定した条件や状況、背景といったものは常に変動しているのである。変わるというのが歴史であり時間なのである。

「変わる」から時間という世界が成り立つのである。そうした時間的に変化する現実を人間は生きている。そうだとすると、ある時点では確かに正しいことであったとしても、次の瞬間には全く正しくないものに変わっている、というのが通常の現実の世界なのである。

しかし、人間の頭の中は変わらない。そしてそれ以上に、いったん何かが決定されると、それに利権や利害関係がつきまとってきて固定される。そして、そこから離れられなくなるのである。変化を望まなくなるのである。それに固執して生きて行くことを余儀なくされるのである。


戻る。                   続く。

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