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人間は、このような自分の立場と環境の下で生きているのである。そして、これが自分の拠りどころであり、信じるものとなっているのである。そしてこれが自分の世界なのであって、そこから出て行くということがないのである。 そこから出て行くというのは、このような自分を否定することであって、それは自分にとって出来ないことなのである。自分自身の感覚や感じ方も、生き方も、そうした環境の条件を離れては生きて行けなく出来ている、ということなのである。 だからまた、そのようなものとしてしか現実の世界が見えないのである。外から自分を客観的に見る、ということがないのである。だからまた、そうである限り、いつまでたっても自分自身を意識することがないのである。嫌が上にも自分をのぞき込んで、それを意識させられるといったことがないのである。 |