index< 日誌 <  c信じるもの < 19-50「Ⅳ、正義」p5-


4、フツー。


そして、これをもっと分かりやすく言うと、本人自身の幼いころからの家庭におけるシツケがそうであり、学校教育がそうであり、そしてまた、それら全体を取り囲む社会のシステムがそうなのである。習慣やマナー(作法)、法律や常識といったものがそうなのである。

そうしたことが人間の頭の中を支配していて、そして、そこから離れ出るということがないのである。そこから離れることが出来ないように出来ている、ということなのである。要するに、そのようにしかならないのであって、それは必然なのだということなのである。

そして、こうしたことが世の中を支配し、強制し、束縛し続けているのである。そしてまた同時に、これが全体としての、圧倒的多数のフツーの人々の世界なのである。自分というのが、一般的で標準的な、世の中全体から求められる人間であろうとする限り、そうせざるを得ず、また、そうである限り、そうした自分というのが見えてくることがないのである。
戻る。                    続く。


index < 日誌 index< 日誌 <  am種 < 19-50「Ⅳ、正義」p5-