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いったい何をバカなことを言っているのだろう。生きて行くためには収入がなければならず、そのためには仕事を得なければならず、そのためには元請けと下請けの関係に入らざるを得ず、そしてこのような関係において、契約の自由など始めからあるはずがないのである。 自由などと言うのは、このような日本の社会にあっては、始めから無いのであって、あってはならないものなのであって、あるのはただ、コネと談合だけなのである。ただこれだけが、現在の日本社会の基本的で根本的な原理となっているのである。数十数百年も昔からずっとずっとそうなのである。それだけなのである。 だからまた、そうでない者、それに気づくような人間を無視できず、許せず、カンベン出来ないのである。それは「自分たち」というフツーの人間の存在を危うくするのである。そうした立場を自分たちの居場所にしているのである。 そして、これから離れたところに契約も、職業も、教育も、始めから存在しないのである。それは、ただのマヤカシ、幻想、錯覚に過ぎないのである。そしてこのような幻想の世界を、私たちは生きている。そしてその中に居る限り、それが幻想であることに気づくことがないのである。それを知らず、気づかないということが、そうした世界で自分が生きて行く上での条件になっているのである。 |