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2、幸福。


要するに私たちは、そうした世界の住人なのである。そうである限り、そこから出てはならず、出ることも、それに気づくことも無いのである。むしろ、それに気づいてはならない世界を生きているのである。

そして、そうしたことが自分自身の自意識となっているのである。アイデンティティー、信じるものとなっているのである。そして、そこから離れたところに自分というのが存在しないのである。存在し得ないように出来ているのである。

だからまた、自分を客観的に見ることも、そしてまた、自分で自分を省みたり、自分で自分に悩むといったことがないのである。そして、そうしたことがないということ、すなわち、自己意識が曖昧であるというところに、自己の自意識の出発点があるのである。そしてまた、自分が幸福であることの原点があるのである。

しかし、もう一度念押しするが、これは偽善なのである。遅かれ早かれ破綻が約束されたウソの世界なのである。

戻る。                  続く。

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