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4、普通。


従ってまた、このような現実に生きている人間は、そうして生きて行くしかないのである。それ以外の生き方を知らず、出来ず、知る必要もなく、知りたいとも思わないのである。

このような世界に生きる人々。すなわち、これが人間なのである。ごく普通の、それどころが社会全体が求め、そして理想としている人間なのである。現実という世界が作り出した人間の、模範的モデルなのである。だからまた、そこから逸脱するようなことは出来ないのである。それは、不可能なことなのである。

それは、自分が自分でなくなるということを意味しているのであり、人間社会という現実から、自分が追放されるということを意味しているのである。このような人間にとっては、それは出来ないことであるし、存在し得ないように出来ているのである。これがごく普通の、当たり前の標準的な、圧倒的大多数の大衆なのである。

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