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2、居場所。


それは、実際その通りなのであって、そのようなワケの分からない異質な考えが広がってゆくと、いままでの自分の居場所とか立場といったものを危うくするし、そして破壊するものなのである。

世の中における自分の立場や存在といったもを、限りなく薄く、細く、小さくしてゆくものなのである。自分が場違いの人間のように思えてきて、息苦しく、居づらい者にしてゆくのである。

だからまた、単に、思想や信条の違いといった理性の問題のではなくて、それ以前の、感情的な憎しみや怒り、いらだちとしても大いに現れてくる。むしろ、考え方や生き方の違いというよりも、自分の存在のよりどころを脅かす、感情的な憎しみや敵意として現れてくるのである。だからまた、それが許せないのである。

そしてこれが、社会に生きる大多数の人間の生き方・感じ方なのである。なせなら、これこそが自分たちの安らぎと安心・安全を脅かすものだからである。いまある、そしていままでもずっとそうであり続けた、自分たちの常識や生き方といったものを、破壊するものに他ならないからである。だからまた、どうしても許すことが出来ないし、見過ごすことができないのである。

戻る。                  続く。

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