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人間は自分という現実の世界から切り離されてしまった。そして、自分の現実というのを奪われてしまった。見失しなってしまった。自分が見えなくなっている。 これは、心情的・生理的・感情的、そして情緒的なものである。それが誰で、どういう訳でそうなるのかわからないまま、そうした、自分でも訳のわからないことに、底なしの敵意と憎しみをいだいている。しかし、なぜそうなるのか自分でも分からないのである。ただ、無性にイラついてきて、腹が立ってくるのである。どこか見えないところに本当に悪いヤツがいるのに違いないのである。 だからまた、その理由やキッカケといったものは、非常に曖昧で訳の分からないものであって、なんでもよく、どんなことに対してもアラさがしとイチャモンをつけてくる。イチャモンそれ自体が目的になっている。これは理屈以前の感情や情緒の問題なのである。 だから、相手が何をしていて、また、なにをしようとしていても、その何もかもが気に要らないし、無性に腹が立ってきてイラついてくるのである。つまり、その「存在そのもの」が、生きているということ自体がカンベンならないのである。 |