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4、忠実。


逆らう能力もなく、そこから離れては誰からも相手にされないからこそ、権力という親分にどこまでも忠実なのである。このような人間には、それ以外の生き方というのが、始めから閉ざされているのである。はじめから、そうするしかないように出来ているのである。

すなわち、権力の手先としてのみ、自分が許され、認められもして、また、他人に対しても、有利な立場と強制力を与えられるのである。自分が生きて行く道というのが開かれるのである。そしてこれが、この社会での正義であり、秩序となっているのである。模範であり、道徳であり、信じなければならないものとされているのである。

それは、かつての共産主義や帝国主義、そしてもっと身近な例では戦時中の日本社会がそうなのである。20世紀のスターリン・毛沢東・ポルポト支配下で求められた人間モデルがそうなのである。そしてまた、そうして初めて、あのような人類史上最悪の無差別大量殺戮が可能になったのである。

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                  続く。

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