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9、行為。


だが、ホントはそうなのだろうか。それだけなのだろうか。ホントは、人間のだれもがそうした傾向を持っていて、ただそれが、共産主義という「教義」を身にまとって、現れたというだけではないだろうか。

本当はどんな「教義」でもよかったのであり、理由など何でもよかったのであり、ただ、自分の行為を正当化してくれさえすれば、何でも良かったのではないだろうか。気が弱く能力の乏しい自分を認めてくれて、居場所と、そして少しでも有利な立場を与えてくれさえすれば、その理由など、どうでもよかったのではないだろうか。

行為とは、自分にとって直接的でわかりやすく、直感的・感情的で、本能的で衝動的な、理屈なしで納得できるものでなければならないのである。すなわち、残虐でなければならないのである。相手に対しても、そして自分自身に対しても破壊的でなければならないのである。

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                  続く。

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