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1、くち。


普通、自分が知らないことについては、だまるか、クチを挟まないものだ。でも、たいていはそれだけで済まされない。自分にだって、立場とプライドというものがあるのである。相手が自分よりも上の者であれば、黙らなければならないし、黙るフリをするけれども、相手が自分よりも「下の者」であれば、どうあってもクチを挟もうとする。

自分に立場と居場所というのがあって、それは集団の中での自分の位置関係のことであって、どうあってもそれだけは守り通さなければならないのである。そしてそれは、シツケであり、オキテであり、常識でなければならないものなのである。

自分が知らないことについて、自分と違うというだけで、相手を蔑(さげす)んだり、見下したりする。そうした「自分たち」という世界を生きている。

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