index< 日誌 < c信じるもの< 19-84自分たち11p5-


1、きずな。


自分のなかで自分を意識する、自律した自意識が無い以上、それを他人に求めざるを得ず、そしてまた、それは上下の関係とならざるを得ない。自律した自意識のないところに、自分と他人との間の区別などなく、お互いに相手を理解したり尊重するといったこともない。また個人として自立することもない。

そうである以上、お互いを結びつけ交流し合うキズナといったものは、一方向的な「上か下か」の関係にならざるを得ず、そしてまた、これが社会と集団をつなぎ、まとめ上げる絆(キズナ)になっている。それ以外のキズナのカタチがないのである。

自律する自己意識のないところに、双方向的なやりとりなどなく、一方が他人にすがって、あるいは、だれもがみな他人にすがって、そうしてだれか一人のもとに、自意識というのが集中し集約されて行くのである。そしてこうしたことが、自意識が曖昧な世界での、ただ一つのキズナのカタチになっているのである。

履歴へ                   続く。

index < 日誌 index< 日誌 < c信じるもの19-84自分たち11p5-

l