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2、統治。


自分の中で完結しているはずの自意識というのが、他人との同じ世界のなかで成り立っている。自分と他人との間で精神の境界線がない。自分と他人との間の区別が曖昧な世界なのである。

しかもそれが、だれにもお互いに意識もされずに、それが自分の意志であるかのように思われている。一方が考えて、他方がそれを実行するのである。つまり、意志する者と、それを実行する者が分かれている、というのが自覚されないのである。

そしてそれが、フツーの当たり前のことのように思われている。そうだとすると、考えるのは、ただ一人でなければならず、そしてそれは、このような権威もしくは権力を中心とした、一極に集中したピラミッド型にならざるを得ないのである。

だれもが、それをたてまつり、それへと求め従い団結する、そうした権威もしくは権力を頂点とする、支配と被支配の関係にならざるを得ないのである。

戻る。                   続く。

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